ビジネスメールとチャットの違いはいくつかあります。文章スタイルでみるとメールはフォーマルでチャートはカジュアルで社内向けなど、それぞれの特徴で使い分けができます。
何を重要視するかによっても分かれてきますので、それぞれの特徴をまとめました。
ビジネスメールとチャットの違い
ビジネスメールとチャットの主な違いをまとめると次の通りです。
メール | チャット | |
---|---|---|
文章スタイル | フォーマル | カジュアル |
返信・反応 | 約1日 | 即レス |
既読・未読 | 表示なし | 表示あり |
送信後の編集 | 不可 | 可能 |
共通ツール | 不要 | 必要 |
メールのメリット・デメリット
メールのメリット
フォーマルなやりとりで社外向け
ビジネスメールでは、「あて名・あいさつ文・名のり・本文・締めのあいさつ・署名」など、本文の構成に従って文章を書いていきます。
ビジネスマナーを踏まえた丁寧なやりとりで社外向きと言えるでしょう。
相手の時間をあまり拘束しない
メールの返信も早めにとは言われていますが、翌日までにというのが一般的です。ということは返信までに1日は時間的猶予があり、相手の時間を拘束しません。
また、メールが既読か未読かがメール送信者にはわからないのである程度受信者のタイミングで返信できます。
共通のツールは不要
メールには共通のツールは必要ありません。outlookとGmailなど異なるメールツール同士でもやり取りは可能です。
メールのデメリット
送信後は編集できない
メール送信後は、送信者からは編集や削除はできません。メールに間違いがあった場合には別途訂正のメールを送ります。
逆に編集ができないことで、やり取りの履歴としてトラブル回避にもなります。
「既読・未読」の表示がない
メールを確認したかしていないかが分からないので、返信がないと仕事が進みません。
チャットのメリット・デメリット
チャットのメリット
リアルタイムのやりとり
会話形式でスピード感のあるやりとりに適しています。メールのようなあいさつ文や署名は不要で、文章構成にかかる時間も短縮されます。
チャットツールにもよりますが、20人くらいまでのグループでやり取りが可能。メールのように、返信は「To」がなど括りはなく同時にコミュニケーションができます。
既読・未読が表示される
送信者にメッセージの「既読」「未読」が表示されますが、すぐに返信できない場合には、絵文字でリアクションのみを返すこともできます。返信不要のメールにも絵文字は便利ですね。
「承知しました」などは絵文字のみでOK
絵文字で反応するだけで相手も返信するべきか迷わずにすみ、不必要なメッセージの乱立を防げます。
チャットのデメリット
相手の時間を拘束
リアルタイムのやりとりが求められるため、お互い拘束されてしまいます。
やりとりが多くなりがち
カジュアルなコミュニケーションで業務外の雑談に・・・
共通のツールが必要
チャットツールでのやりとりのため、お互い同じツールが必要です。
ビジネスメール・チャットの使い分けポイント3つ
丁寧なやりとり重視=メール
- ビジネス文書のマナーに近く丁寧な印象で社外への連絡ツールに適している
- 謝罪はメール、緊急性がある場合には電話+メール
スピード重視=チャット
- リアルタイムでスピーディーなコミュニケーションがとれるツール
- 文章が会話式でカジュアル、社内の連絡ツールに適している
- 複数人で同時に情報共有
エビデンス重視=メール
- メール送信後の編集ができず、改ざんできない
- 履歴を残すことでキーワード検索できる
ビジネスチャット シーン別例文
かしこまったあいさつなどは不要、すぐに本題に入りましょう。結論を最初に書くことでわかりやすくなります。
チャットはリアルタイムのやりとりが望まれます。すぐに返信できないときには一時返信として絵文字で反応するだけでもいいでしょう。カジュアルなツールですが、ビジネスなので「既読スルー」はいけません。
依頼をするとき
- 〇〇していただけますか?
- 〇〇をお願いいたします。
- 〇日までにご対応お願いします。
感謝を伝えるとき
何についてのお礼なのかも付け加えるといいでしょう。
- 〇〇の件、ありがとうございました。
- 〇〇につきまして、早速のご対応ありがとうございます。
- おかげさまで〇〇は無事完了できました。ありがとうございます。
緊急時
メッセージ冒頭に急ぎだとわかるように書きます。
しかし、緊急性が高いときや「既読」が表示されない場合は電話連絡に切り替えましょう。
- 【至急】【緊急の連絡です】
- 本日中にはご回答願います。
返信を促すとき
- 〇〇の進捗はいかがでしょうか
- 〇日までにご回答をお願いします
まとめ
ビジネスメールとチャットにはそれぞれのメリットとデメリットがあります。何を重視するかで選択するといいでしょう。
ビジネスメール
- 丁寧なやりとりで社外向け
- 返信は翌日までに
- 返信がないと相手がメールを確認したかわからない
- メール送信後は編集できない
ビジネスチャット
- 会話形式でカジュアルなため、社内向け
- 返信はすぐに、リアルタイムで情報共有
- 受信者がメッセージを確認すると「既読」表示
- 送受信者とともに共通のツールが必要
ビジネスメールとチャットの使い分け
- 丁寧なやりとり重視=メール
- スピード重視=チャット
- エビデンス重視=メール